小泉元総理の講演を聞いてきました。

先日、ベンチャー三田会という、慶応OGOBの経営者が集まる会合の記念すべき第10回に、
小泉元総理大臣がゲストに来てくださるということで、行ってきました。

お会いできて本当に光栄でした。

小泉元総理は、現在75歳。
59歳から64歳まで総理大臣を務められました。

今の政治の世界では、既得権益を壊して、何かを変えることって難しいと思います。
郵政民営化の一本やりで変化を促して実際に帰られた総理のことを大変尊敬しております。

登壇には座席があったのですが、そちらへの着席を断り、立ったままで1時間を超えてお話をお聞きかせ頂きました。
何よりこのベンチャー三田会は経営者のみの集まりなので、人数もそこまで多くなくしっかりと聞くことができました。

一番心に残ったキーワードが、
人間は常に学び続けるからこそ成長する。
人生の本舞台は常に将来にある。 という点です。

これは常に心に刻み付けておきたいと思います。

実際に具体的にして頂いたお話は、大きくは二つ。
一つは、原発に関するお話と、
もう一つは、歴史に関するお話です。

原発に関しては、小泉元総理が現役時代、役人や東電の意見を踏まえて、原発推進派でしたが、
実際東北大震災の後に、安全策が東電側の採算を理由に十分に取られていなかったこと、
原子力自体が自然エネルギーと比べても必ずしも安い訳ではないこと、
核廃棄物の処理には数十万年単位でかかること。世界でもそれらの受け入れを許可した地方は殆どないこと。

などを学んで、原発反対に考えを変えたと。
こうしたピンチでも、日本では一気に蓄電技術や自然エネルギーの技術が発達して、
数年間原発0の期間があっても、十分まかなえるように技術が進歩したこと。

もう一つは、歴史のお話です。
明治維新で鎖国から開国へと舵を切った時も、
戦争後「鬼畜米兵」から「アメリカ大好き」へとシフトし時も、
日本は大きく考え方を変えたタイミングがあります。

これらを踏まえて、大きな思想信条の変化を日本は、すでに体験しているということ。

また、戦後一番の危機の石油ショックがあったからこそ、
省エネなどの技術が発達して日本が、環境先進国になれたこと。

常に日本は「ピンチをチャンス」に変えてきた民族だから、
原発に頼らなくても発達した自然エネルギーをどんどん利用すれば、
脱原発はできるはずだと。

そして締めくくりとして以下の言葉を教えてくれました。

「少(わか)くして学べば壮にして為すあり。壮にして学べば老いて衰えず。 老いて学べば死して朽ちず。」

意味を書いてみますと、

「少(わか)くして学べば壮にして為すあり。」

→若くして学べば、大人になって世のため、人のために役に立つ人間になる。

「壮にして学べば老いて衰えず。」

→壮年になって学べば、年をとっても衰えない。いつまでも活きいきしていられる。

「老いて学べば死して朽ちず。」

→年をとって学べば、死んでもくさらない。その精神は永遠に残る。

つまり、「人生一生勉強」ということですね。
私にとって知的好奇心は何よりものモチベーションになってます。
改めて、このことを胸に刻んで毎日頑張っていこうと思いました。